
ずっと気になっていた「ヘンな日本美術史」を読んでみました。
山口晃さんの新刊。
ほぼ活字オンリー(解説イラストはあるがとても少ない)。
えええ、大丈夫なのだろうか??
そんな不安があったもののいつの間にか第12回小林秀雄賞を受賞されててびっくり。
以前にトークショーで見てて自分なりの独特な考えをお持ちであることは知ってたのでこれは期待出来そうだなあと。
読了して思ったのは、続きが読みたいなあと。
画家としての視線と山口さんなりの見方があって初めて書ける内容で単に批評家では至ることの出来ない境地。
分析がよく出来ていて論考のもとにこの結論に至ったことに合点がいくのだ。
とても丁寧に書かれている。
対象となる絵画の図版がカラーで入っているのも有難い。全て網羅出来てたらなおよかったなあと。
川村清雄についてもっと評価されてしかるべきだというくだりは画家としての真摯な姿勢が現れている。
一見、タイトルの絵のユルさとタイトルの「ヘンな」というところから手に取りやすいのもよい。
美術好きなひとはもちろんのこと、たまたま読んでみたひとがこの本で紹介された絵をみたいと思うのではないかなあと。
前述したとおり、やはりこれは続編希望です。
もしくは少し違ったテーマで山口さんにまた書いてもらいたいものですね。
そうそう。↓こちらも読まねば。

こっちは持ってますよー。
