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メイド・イン・ジャパン 南部鉄器(パナソニック汐留ミュージアム)

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「メイド・イン・ジャパン 南部鉄器 伝統から現代まで、400年の歴史」展に行ってきました。

↑このビジュアルの美しいこと!

ピンクの南部鉄瓶。

アンシャンテ・ジャポンの製品で普通に購入可能なものなのです。
http://www.uminokanatani.com/pot/kipi.html

展覧会タイトルにあるとおり昔と今が繋がっているんだなあと実感出来ますね。

会場に足を踏み入れるとまずは美術展の面持ち。

ガラスケースの中に鎮座まします美しき鉄瓶や釜。

素敵だなあと思ったのは鉄瓶などを展示している下の面。銀色のシートで統一されていて上に乗るくろがねの美しさを見事に引き立てています。


第1部 南部鉄器の歴史 伝承される美

☆月に時鳥文南部形鉄瓶 作者不詳

レリーフ状に彫られた時鳥が鮮烈。実用なのだけども美術品ですね。羽欠きという裾のラインの崩した処理の趣きがよい。


☆波に鯉文富士形鉄瓶 藤田源蔵 孝保

この裾が広がるフォルム、米沢富士形が美しい。好んで使うひとがいるモノであるなあと。

明治に作られたものだけども全然古くない。


☆一繋馬灰皿 松橋宗明 台山

小さいのだけども灰皿の円周を走る馬たちの造形がお見事。

解説に蝋型技法を用いている旨が書かれてて納得。


☆やつれ釜・やつれ風炉 八代小泉仁左衛門 清信

もうタイトルにしてやられたり。

無様に朽ちてる感がたまりません。


このコーナーはどれも美しくて見飽きませんでした。こんな鉄瓶を実用で生活に用いてたというのはなんと贅沢なことだろうと。

米沢富士などの裾の広がった処理をみているとジオンのモビルスーツのスカートにも通じているなあと妙なところでつながってみたり。。。



第2部 南部鉄器の模索・挑戦といま

現代の南部鉄器は洗練されていてこれはこれでまた好きなものがありました。

岩清水久生の鉄瓶はバランスの留め方が絶妙。崩れる手前ぎりぎりで調和を保っていました。

そして、冒頭でのビジュアルでとりあげたアンシャンテ・ジャポンのカラーポットは色とりどりで並んでいるだけでかわいい。

でも色数は絞っててそこがいい。やりすぎるとこういうのって嫌らしくなるものだから。

鈴木成朗の「四方釜」は異様でよかったです。側面に階段があって天辺に十字架のある立方体状。もう釜だかなんだかわからない。

現在の南部鉄器は全体としてデザイン的な方向が少し強く出ているのかなあと思いました。



第3部 南部鉄器による空間演出

「柳宗理のモダンデザインとくらしのなかの南部鉄器」「茶室 行庵(内田繁)」「北東北のテーブルコーディネート(堀井和子)」「フランスのサロン・ド・テと南部鉄器」「NHK ただいま、東北♡岩手県盛岡編より」とコーナー毎に分かれた展示構成。

「フランスのサロン・ド・テと南部鉄器」のカラーポットの並んでるのはやっぱり好きですね。

「茶室 行庵(内田繁)」は鉄器よりも竹で出来たシースルー茶室のほうに眼が行ってしまう。


会場はコンパクトでしたが展示されている点数が多く満足でした。

そして物販コーナーで展示されていたものが実際に買えるというのは本当に素敵なことだなあと。

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というわけで我が家にも一枚だけ買って帰りました。

じっと見てて見飽きない。よいものを手に入れられました。満足です。

3/23(日)まで。

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