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蕭白ショック 曾我蕭白と京の画家たち 後期展示(千葉市美術館)

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「蕭白ショック 曾我蕭白と京の画家たちも」もついに明日で修了。

前期展示は見てたものの後期はぎりぎりでなんとか滑り込みセーフ!
(関連記事:蕭白ショック 曾我蕭白と京の画家たち 前期展示(千葉市美術館)

明日まででしたのでさすがに焦りました。

なんと109点のうち前期後期を通して展示されるのはわずか5点!
(右隻、左隻の入替は除く)

つまりそのほとんどが入れ替わるというもの。

なるほど半券を持っていくと半額の500円(一般料金1000円のところ)になるのは納得。


ということで今回も見ごたえ充分、大満足な内容でした。


☆月岡雪鼎「梅に美人図」

第一章の蕭白前史で一番気になった作品。

しなをつくる着物のポーズは一般的なのだけどもこの顔のフォルムがちょっと他の絵師とは違うのです。

なまじ、浮世絵で同じ顔オンパレードを見慣れてるだけにこういう個性的なのを見るとビビっときてしまいます。


☆曾我蕭白「鷹図押絵貼屛風」

細密で丁寧な描きこみに関心。

いろんな鳥を襲ってる鷹のポーズ集。

水に映る鷹もよろし。


☆曾我蕭白「鳥獣人物図押絵貼屛風」

猿がくもの巣に手を伸ばしてる。。。。。

おいおい、その右手は左手の3倍の長さって。。。。

君の手はシャア専用???

正面から描いたゆるゆるの馬、そしてゆるゆる雁も印象に残りました。


☆曾我蕭白「寒山拾得図」

寒山の白、拾得の黒。

やはりこのおどろおどろしい表情は蕭白ならでは。


☆曾我蕭白「波濤鷹鶴図屛風」

鷹に追われるの鶴の表情がなんとも人間っぽい。

本気で嫌がってるっていう感じに見えてなんともかわいそう。

でも、実際の鳥はこんな表情はしませんもんね。


☆曾我蕭白「群仙図屛風」

今回の展示の目玉ですね。

やはり何度見ても参りましたってなってしまう。

水墨によるモノトーンと彩色によるハイブリッド屏風。

明らかにおかしいのだけども絵としての技量が圧倒的に勝っている。

右隻の右から3枚目。仙人の衣が風にたなびく様のびりびりとした描写のオリジナリティったら。

あと、やはり波の描写にしびれます。根元はこれでもかとぶっといのが先に行くとどんどん分岐しててなんとも不思議なフォルム。

龍は波と同じトーン。

耳かきしてもらってる蝦蟇仙人の頭の上の蝦蟇蛙もよい。白いぶつぶつもあるのだけどこれはこれでかわいい。


☆曾我蕭白「群童遊戯図屛風」

以前に九州国立博物館で見てて再会できると嬉しくなる屏風。

背景の銀箔は酸化して黒ずんでしまってるけれども当時の曇りないシルバーだったらどんな風だったろうなと妄想するのが楽しいですね。

もう少し状態がよかったらいいのになあと思ってしまいます。


☆曾我蕭白「唐獅子図」

とにかくでかさに圧倒されますね。

縦横共に2メートルオーバーな画面は迫力あり。

あとやっぱりこの獅子の表情には笑ってしまう。

あと、髭の放射状に伸びる線が何気によかったりもする。


☆曾我蕭白「松に孔雀図襖」

色が鮮やかである孔雀をモノトーンで描いてる。

羽のふわふわ感、お見事!

あと、松の幹の描写に息を呑む。

墨で描いた黒の部分とその塗り残しである地の白が互いに模様として主張してる!!


☆曾我蕭白「松竹梅図襖」

梅の枝と花の細い線にスピードと緊張感を感じました。

地味だけどとても好きな作品。


☆曾我蕭白「楼閣山水図(月夜山水図)屛風」

これとても品があるなあと思いました。

一見、派手に見えるのだけどもそうではない。確かな美意識に裏打ちされている。

金泥で描かれた横線の霞と部分部分にアクセントとして使われた赤がなんともストイックに見えてくるのが不思議。


☆曾我蕭白「山水図押絵貼屛風」

山にかかる靄を山のほうの墨のにじみで表現してる手法が○。

靄のほうは地の白にのまま。


☆伊藤若冲「布袋図」

やはり若冲による人物のほとんどキャラ化されてる見本みたいな作品。

頭と肩の辺りの毛の描写が秀逸でした。


☆円山応挙「山水図」

応挙を名乗る前の仙嶺時代の作品。

潑墨(はつぼく)なる手法はまるでアクションペインティング!

黒一色だけどもこの筆致でばーんと攻めちゃうのは猛烈に反則です!

筆でしぶき飛び散る様が山に見える。

でも画面の大半はきっちりと描いてるという妙なバランス。



とかなり濃い内容です。

明日5/20まで!必見!!!
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